こんにちは。
学校生活では、多くの試験やテストがありますよね。
今日は、そんな試験やテストの結果の見方に付いての話です。
大切なのは結果ではなく過程

先日、こんな話がありました。

うちの子、小テストで半分しか点数取れてなかったんです!
特に、子どもが毎日勉強している様子だと、親は不安になりますよね。このような相談は割とたくさんあります。
そのような場合、コロウッドでは、可能な限り、テストを見せてもらうようにしています。なぜか??
Aさん: 2点
- 月曜日:Monday ○
- 火曜日 : Tusday ✖
- 水曜日 : Wensday ✖
- 木曜日 : Tharsday ✖
- 金曜日 : Friday ○
- 土曜日 : Sataday ✖
- 日曜日 : Sanday ✖
Bさん : 2点
- 月曜日:Monday ○
- 火曜日 : Tuseday ✖
- 水曜日 : ✖
- 木曜日 : ✖
- 金曜日 : Friday ○
- 土曜日 : ✖
- 日曜日 : Sanday ✖
どちらも、7点満点のうち2点ですが、この2つの解答の違いが分かりますか?
点数だけ聞くと、どちらも2点で、少し残念な点数です。もう少し頑張りたいところですよね。
Aさん: 分かることと指導法
- 曜日名を音では覚えている(口頭で言える)
- 木曜日のThursdayがSではなくThで始まると知っている
- 間違いは全てつづりが原因
- 間違いやすい部分のつづりの練習が必要
- あと一歩できちんと書けることを伝える
Bさん: 分かることと指導法
- 水・木・土曜日はまだ覚えていない(口頭で言えない)
- 覚えているものは概ね予想してつづれる
- 間違いは、覚えていない+つづりが原因
- まずは、全て口頭で言えるように覚える
- 音の次は、つづりのポイントを指導する
このように、同じ2点でも、現在習得していることも、次にやるべきことも、異なります。これを、同じように

2点てどういうこと?ちゃんと勉強したの?これじゃ、これからついていけないよ!
なんて言ってしまうと、子どもは、
- どうせ自分は勉強しても、良い点数なんて取れないんだ!
- こんな難しいの自分には無理だ!
- 英語なんて嫌いだ!
となっていきます。
もしかしたら、Aさんは一生懸命練習したけど、細かい所が覚えきれないのかもしれません。Bさんは、そもそも曜日の音を全て聞き取れていないので、言い方が分からないのかもしれません。もしくは、二人とも、他の子どもより、勉強の時間が足りなかったのかもしれません。
いづれにしても、
結果で一喜一憂するより、過程 から次につなげることが重要
です。
思う様な結果ではなかった時にすべきこと

勉強を必死でしても、しなくても、思う様な結果が出ない時があります。そんな時は、どんな対応をすれば良いのでしょうか。
コロウッドでは、以下のような対応をしています。
- 結果は予想できたものか:①勉強してないから仕方ない ②勉強したし、結構できると思ったのに
- 何か思い当たる原因:①勉強不足 ②問題が難しすぎた ③ケアレスミス ④前に勉強したことを忘れた
- できている部分とできていない部分
- できていない部分の原因:ケアレス・知識不足・不完全な理解など
- 実際の問題の難易度:子どもは難しすぎると感じたが、子どもの本来の力ならもう少しできるはずなど
- 良かった部分と良くなかった部分の洗い出し:前日は頑張ったけど、勉強開始日が遅すぎて時間が不足した
- 勉強方法の見直し:次回に向けて改善できる点や、不適切な方法はなかったか
- 学習開始時期の確認
- 次回の目標や計画
- 効果的で適切な学習方法
学習への取り組みが不十分だったことや、ケアレスミスを責めても何も良い効果はありません。「もっとこうすれば~」というのは、子ども自身が一番感じて、点数が悪ければ、子ども自身が一番みじめな思いをしています。
そこで、追い打ちをかけるように、親や私たちのような指導者に小言を言われたら、うんざりですよね。
少しでも、次につながる対策や方向性を示して、その子どもができる範囲で導いていくことが重要です。
全く勉強していなかった子どもに、今日から1時間勉強しなさい!と言っても、それは無理です!それよりも、1日5個の漢字を覚えなさい!というように、具体的なゴールや、やり方を示して、それをサポートすることが必要です。
俺はやるぜ!ノートの威力

最後は、実際に効果のあった取組み【俺はやるぜ!ノート】の活用です。
これは、受験生を担任していた時に、最初は【合格を勝ち取るノート!】と名付けて、生徒に配布していたのですが、どうにも勉強モードに入らない男子がいるので、ノートの表紙に【俺はやるぜ!】と繰り返し書いて、オリジナルノートにしたのです。

表紙の裏側に、上記のような言葉が書かれた紙を貼っています。
ある生徒の話
- 毎日上記のノートで英単語を20個×10回練習していた
- 英語のワークは、ほとんど分からないので答えを写して提出した
- 教科書本文の意味は、だいたい分かる
- 試験前の1週間、英語は毎日1時間勉強した
- 試験は思ったより難しかった
- 試験の点数:38点 クラスの平均:67.5点
入試まで、1年を切ったこともあり、この点数に驚いて、当時の担任である私に相談。コロウッドで行っている対応と同様に、彼と話し合いをしました。
- 今までより頑張ったので、せめて平均点くらいはいくと思った
- 練習していた単語はできたが、文法などの問題は、ほとんどできなかった:多分ワークの答えを写したせいだと思う
- この点数は、かなりショック
- できていた部分:①単語とその意味 ②本文の意味や内容の問題
- できなかった部分:①文法(穴埋め)の問題 ②並べ替えの問題 ③英作文
- できていない部分の原因:ワークや練習問題が足りていない
- 問題の難易度:彼の理解力で、適切に学習すれば平均点は確実に超えられる問題であると伝える
良かった部分
- 毎日英語の勉強を1時間はした
- 英単語の練習をした
- 答えを写したけど、ワークを提出した
良くなかった部分
- 週末は、もう少し勉強できた
- ただ単語の練習をするだけで、確認はしていなかった
- ワークは、できる問題があったかもしれないけど、初めからやる気がなかった
勉強方法の見直し
- 次回は、ワークをできるところはやる
- ワークの分からない所は、答えを見て覚える
- 単語の練習の後は、自分で確認する
- 【俺はやるぜ!ノート】で、問題練習をやってみたい?彼の希望
- 今日から、改善した方法で勉強すべし!
- 毎日10問、文法の基礎を【俺はやるぜ!ノート】に解く
- それ以外に、単語の練習は、数を半分にして行う
- 学校の授業でやった部分をすぐに、ワークでやってみる
- テスト前に、もう一度ワークをやる
- 次回の目標点は、70点
この後、毎日彼に、A4プリント1枚を渡して、彼は【俺はやるぜ!ノート】に、解いていきました。分からない時は、クラスの友だちに聞いていました。そして、ワークは、授業でやった後に、少しずつできるように授業でも取り組みを行いました。
休み時間にも、コツコツ勉強している彼の姿を何度か見ました。
そして、約1か月後の、期末試験がきて、彼は英語で、平均点を大きく超え、彼の目標点でもあった70点をも超える78点を取りました。そして、驚くことに、他の教科も、軒並み平均点以上の点数が取れていました。
たった1冊のノートではあるものの、些細なことで、気持ちが勉強に向き、更には、最初の試験での失敗から学び、少し前進することができたわけです。
実は、この【俺はやるぜ!ノート】は、受験生を持つ度に配っていましたが、あまり勉強が得意ではない、勉強が好きではない子どもの9割は、このノートにより、学習法を少しずつ身につけて、学習効率を高めていました。
まとめ

記事のまとめです。
- 大切なのは結果より過程:結果で一喜一憂するよりも、過程から次回へつなげることが重要!
- 思うような結果が出ない時にすべきこと:
- ①子どもの思いや考えを聞く
- ②子どもと結果を分析する
- ③子どもと過程について考える
- ④学習のポイントや次回へ向けたアドバイスをする
- 【俺はやるぜ!】と書いてあるノートと試験後のやるべきこと実践で、実際に得点アップ
子どもがテスト結果を持ち帰ってきた時は、全ては急にできなくても、何か1つでも頭の隅に置いてみて下さい。