Welcome! こんにちは。

なぜアルファベットを勉強した時は、A, B, C…【エー、ビー、シー】と習ったのに、Catは【シーエーティー】じゃなくて【キャット】なの?訳わからないよ~!

学校で英語を学んだ時、こんな疑問を持ったことはありませんか?または、子どもに、こんな疑問をぶつけられたことはありませんか。

実は、英語嫌いや英語の苦手意識は、このアルファベットと最初の簡単な単語を学習し始めた時に、始まっているのです。

音から学ぶ意味を考える【フォニックス】

う~ん、子どもにアルファベットは教えないな~。混乱するからね。

これが、私がフォニックスの重要性を認識して、色々と学んでいた時に、日本で英語を教えている、イギリス人に言われた言葉です。

やっぱりそうか~。私自身も、A, B, C…と学んだ後に、CatやDogを学んだ時には、???と混乱したものでした。アルファベットと単語の発音の仕方はなぜ異なるのか?みんなは、そんな疑問もないまま多くの単語を覚えられるのか?というたくさんのモヤモヤを抱えた状態で勉強していたものです。

実際に、ひょんなことから、私は英語と共に生きることになったわけですが。友達が続々と合格する中で、1人英検に落ちたことや、英語の点数が悪すぎて、英語教師から「君は都心の小学生以下だよ。」と言われた日々が、何だか不思議です。

英語と共に生きるようになり、色々勉強して今は、A, B, C【エー・ビー・シー】というのは、この文字たちの呼び名であって、この文字たちが他の文字と一緒になって単語になる時の音は変わることも知りました。

コロウッドでは、小学校の低学年の子ども達に英語を教えることがあります。小さな子どもは、まだ生活経験も少なく、日本語でも理解できるものが多くありません。更に、生活している環境によって、経験や知識の差も大きいです。そのような子ども達と英語を学ぶ時は、ご家庭から強い希望がない限りは、【アルファベット】は最初に教えません。


上の画像のように、まずはフォニックス(音)の学習法に従い、子ども達が出逢う回数の多い音から紹介していきます。一番最初は、【シュ~】と蛇が移動するような音の【S】です。これは、【サ行の音】であることや、形が蛇の様な形であることを、まずは教えます。それに続くのが【アの音のA】、【タ行の音のT】です。

S, A, T辺りまで学ぶと、子どもはat, sat, asなどの単語が音の組み合わせで読めるようになってきます。

これは、何を意味するのでしょうか。

中学生や高校生くらいになると、頻出英単語を一生懸命暗記したり、何度も単語を練習して書けるようになります。でも、小学校の低学年の子ども達は、まだそのような習慣もなく、実際に継続することは、多くの子どもにとって苦痛です。


fig, dig, big, pig, jig, gig

一見、短い単語で簡単そうですが、全て読めますか?
【ig】の音を学び、最初に来るf, d, b, p, j.gの音が分かると、小さな子どもでも、文字を見て、音を想像し始めます。小さな子どもはstatisticsという単語を見ても、意味は分からないものの、音を予測して単語を読むことができるようになります。
これを、習慣的に繰返し行うことで、I go to school every day.なども、自分で使いたい単語の音が分かれば、学んだことのない単語でも、ほぼ正しく綴ることができるようになるのです。

例えば、favorite(大好きな・お気に入りの)という単語は、小学校の高学年の英語でも、好きな教科、好きな場所等々で、割と出てくる単語です。これを、音から学んでいる子どもはfavaritやfavoritという風に予測し、単語の練習や、単語を書いたことがなくても、『マイ フェイバリット サブジェクト イズ イングリッシュ』という風に口で言うことができれば、概ね正しく書くことができるようになります。

でも、例え単語が読めるようになっても、意味が分かっていなかったら、本も読めないし、意味ないんじゃない?


まさに、この指摘の通りのことが、フォニックスの学習法では、必ず懸念されます。音から予測して、読むことができても、単語の意味が分からなければ、何を言っているかさっぱり分からないですよね?それに、単語の意味が分からなければ、それを使いこなすこともできません。

その為、①まずは音の基本を学ぶ ②子どもが、音と文字の関係性を理解する ③どのような意味で使われるのかを、実際の文章の中で理解する というように、順序良く子どもを導いていく必要があります。

そして、フォニックスの中にも、複数の学習法があり、子どもの年齢や文字の認識レベルに応じて、適切な指導が必要なことは言うまでもありません。

いずれにせよ、文字を学ぶ最初の段階で、フォニックスに触れた子ども達は、文章の中で言葉を覚えて(暗記していく)タイプの学習をした子どもたちに比べて、その後の文章の知識や理解が大きく向上していくことが、多くの研究により示されています。

更には、学習障害や発達障害を持つ子どもにとって、エービースィーとcat(キャット)は、全く別物と捉えられて、いくら単語を練習しても覚えにくい場合もおおいのですが、フォニックスから入ることで、その混乱が軽減される場合が多いことも分かっています。

現在、日本の英語の授業は、コミュニケーションに重点が置かれていますが、最終的に英語を活用できるようになることを考えると、正しくフォニックスから学ぶことは、子どもにとって、暗記作業の量が少なくなったり、音の基本ルールを学ぶことで、綴りの理解が高まったりするように思います。

数学などと同じように、規則性を見つけて、それを応用できれば、言葉を活用できる幅も広がるように思います。フォニックスのルールにも、たくさんの例外的な規則もあるので、その辺りも楽しんで学べると、英語が難しい!と感じる人も、少し英語を楽しめるのかもしれません。

ニュージーランドで見た言語の学び方

ニュージーランドでの英語教育は、日本での国語教育の様なものです。
移民等の子どもを除けば、多くのニュージーランドの子ども達は、英語(+マオリ語)で育っています。いわゆる、英語のネイティブです。では、ネイティブの子ども達は、どのように学び、そこから分かることは何なのでしょうか。

ニュージーランドでは、5歳の誕生日を迎えると、初等教育機関であるPrimary school(小学校)へ通い始めます。その為、5歳児のクラスでは、小学校に通い始めたばかりの子どもと、もうすぐ小学校に通って1年が経とうとする子ども達が一緒に学んでいます。

当然、色々な差があります。学校での経験の差、学びの差等々。文字をスラスラ読んだり書いたりできる子どもがいる一方で、アルファベットも分からない子どももいます。その為、小学校の間は、英語の【読み】【書き】の時間には、子どもの能力に合わせて、クラスやグループが編成され、そこで自分に合ったレベルの本を読んだり、読解をしたりします。

移住等で日本の子どもが、現地の小学校に入ると、ES(O)Lという、英語を母国語としない子どもへの英語教育を受けるか、英語の読み書きの時間は、実際の年齢より1~2歳下のクラスに入って、英語を学ぶことが多いです。

上記の写真のように、教室はどこも色とりどりの、子どもの作品(工作、絵、英語の作文等)や、言葉の習得を促すような音のリストや、アルファベットのポスターカードなどがたくさん掲示されています。子ども達は、何かを書く時に、掲示のアルファベットの表で文字を確認したり、友達の作品を見てヒントを得たりしながら学んでいます。

I hv g s ks.

これは、実際に6歳児のクラスにいた子どもが、I have got six kittens.(私は6匹の子猫を飼っている)を表現したものです。
教師は、定期的に、子どもの読む力を評価します。Running recordと呼ばれる記録で、子どもに本やテキストから抜粋した文章を読ませて、一字一句正誤や、どのように読んだかを評価するものです。この記録と、子どもが書いた文章の記録を照らし合わせて、【音と文字の関係性は認識できていて、音を文字にすることができ始めている】というような評価をします。一方で、文字を正しく読むことができない部分があれば、次のステップでは、どのような指導やサポートをすればよいかを判断します。

小学校の低学年では、多くの子どもがbとd、pとqなどを逆に書いてしまったり、上記の子どものように、知っている音を組み合わせて書いたりしますが、不完全なものが多いです。しかし、特に、書くことに関しては、教師が正しく訂正などせずに、子どもから何を意味するか聞き取ったり、掲示する作品などでは、下の隅の方に正しく書いたりするだけで、本人に訂正をしない場合が多いです。

これを、活用して子ども自身に気づきを与える目的があったり、訂正することで、子どもが書きたくなくなってしまうことを避けるためだったりします。間違いばかりを指摘されたら、誰だってやる気がなくなります。小さな子どもならなおさらです。

その為、ニュージーランドの学校では、多くの子ども達は、不完全な状態でも生き生きと、文字を書いていました。しかし、このように伸び伸びと書くことで、子ども達は、不完全な作文や、間違えているものを【恥ずかしい】とか【字が汚いから書きたくない】とか思うことなく、毎日たくさん書く中で、徐々に文字の規則を学び、知識や理解を高めていくのです。

音やアルファベットの基礎を学びながら、毎日、読む時間、書く時間があり、その中で、子ども達は自分のペースで言葉を学んでいきます。
読む練習などでも、教室や読む部屋などには、子どものレベルに合った本がたくさん用意されます。先生の読み聞かせでも、まずは読む前に、【タイトル】【表紙のイラスト】【作者】などから、たくさんの話し合いをします。
これによって、子ども達は、この本について、興味や関心を深めて聞くことができます。内容の理解を深める方法を学ぶのです。そして、各自の自由なリーディングでは、自分のレベルに合った本なので、子どもは、一人でもおおかたの意味を理解して、楽しむことができるのです。

日本では、漢字を練習して覚えますが、ニュージーランドでは、新しい単語や、少し難しい単語を練習して覚えるというよりは、似たような本や文章の中で、何度も繰り返し出会う中で、最近この単語よく出てくるな~という感じで自然と身についていきます。勿論、子どもによって、すぐに正しく綴りを覚える、書けるこどもと、苦手な子どもはいます。

このように、ニュージーランドでは、言語の学びは幼少期から、統合的に行われています。何より、子どものレベルに合った習熟度別の学習は、非常に効果的だと感じました。一方で、教師は、リーディングの細かなチェックや読み聞かせなど、かなり準備や経験が必要だとも感じました。

英語の学びで重要なこと

英語は何のために学び、どこが英語学習のゴールなのか?

勿論、これは個人によって異なります。

  • 学校の授業について行ける、良い成績が取れる
  • 資格試験に合格できる、短期留学に行くくらいの英語能力がある
  • 英語を使って仕事をする、英語を使う国で生活する

など、本当に多岐に渡ります。

勿論、そこに正解はありません。
実際に、私が仕事をしていて感じることは、現代社会では、スマフォやパソコンがあれば、自分の部屋に居ながらにして、南極の様子を知ることもできるし、海外の芸術に触れることもできます。
それに伴って、自分の趣味(楽器や動画制作)でも英語が使えると便利だなと感じる人も増えています。

情報は、英語で検索する方が、幅広い情報を得られることも多いです。ある時に、動画を日本語で検索していると、あまり自分が探しているものはありませんでした。そこで英語で検索してみると、先程の検索は何だったのかというほど、ものすごい数の動画がヒットして、すぐに自分が探していた動画を見つけることができました。

このように、英語を身につけることは、私達の生活を豊かにしてくれたり、仕事や住む場所などの選択の幅も広げてくれます。

私達は、英語は、【英語を学ぶ、習得すること】がゴールではなく、あくまでも、その英語を使って【英語で】人と意思疎通を行う、【英語で】何かを発信する、【英語の】背景にある文化等を理解することが、最終的なゴールになっていくのではないかと思っています。

その為、英単語を嫌々ながら何十回も練習するというよりは、自分にとって意味のある文脈、例えば、食べ物が好きな人なら、メニューやレシピなどで学ぶ、洋楽や洋画に興味があるなら、それらを通して学ぶといった、意味のある学びが重要で、より効果的だと考えています。

また、日本に住んでいる以上、英語を学ぶ時間が終われば日本語での生活です。
このような環境にいると、【英語】が特別なもののままで、なかなか自分が自由に使うことができる【身近な言語ツール】にはならないものです。
それでも、家庭でできることがあります。
携帯電話やパソコンの言語を英語にしてみたり、知っている、よく使う身の周りのものに英語のタグを付けておいたり等々。工夫次第でいくらでもできます。

家庭でできる、身近な英語の学びを知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。

現在は、インターネット等でも、無料で非常に良質な教材、動画等が数多くあり、工夫次第でいくらでも英語が学べる環境なのだと思います。
最初は、【学校で上手に英語を話せるようになりたい】【テストで良い点数を取りたい】【資格試験で合格したい】【外人さんとしゃべってみたい】など、どんな目標でも良いと思うのです。
楽しく継続して学ぶことにより、最初の目標以外にも関心を持ち、英語を活用できるようになることが、何より重要なことではないかと思っています。

まとめ

実際の教育現場で英語を教え、私がたどり着いた【英語の学び】とは:

  • 楽しく継続した、意味ある学びが最も有効であること
  • フォニックスが果たす役割は大きいこと

です。そして

  • 文字を学ぶ最初の段階で、フォニックスに触れた子ども達は、文章の中で言葉を覚えて(暗記していく)タイプの学習をした子どもたちに比べて、その後の文章の知識や理解が大きく向上していく
  • フォニックスは発達障害や学習障害がある子どもにも有効である場合が多い
  • NZでは、読み書きの授業は、習熟度別に細かな指導が行われ効果的である
  • 言語の習得には、学習者が楽しく継続的に時間をかけて学び、十分なサポートを受けることが必要
  • 英語の学びで重要なのは、自分にとって意味のある環境で前向きに学ぶこと
  • できることから、楽しく継続して学ぶことで、【英語】が生活を豊かにするツールの1つになる

とまとめることができると思います。

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