こんにちは。
冬季休業中だった学校も、今週から始まった所が多いですね。
さて、新年度へ向けての進路選択や、出逢い、別れが目白押しの1-3月ですが、今日は【新年の目標】について考えてみたいと思います。
新年の目標は、新しい出発

新年を迎えると【心新たに今年は○○を頑張ろう‼】という気持ちになると思います。全てをリセットして、新しい出発!という感じでしょうか。子ども達は、もしかすると、年度が変わる4月の方が、【新たな出発!】を感じるかもしれません。
コロウッドでは、毎年、年の初めに、【新年の抱負・目標】を立てて確認します。その理由は、以下の通りです。
- 去年の自分を振り返ることができる
- 今年1年を見通すことができる
- 自分の方向性を認識できる
実際に、教員時代も子ども達とやっていましたが、ビジネスやプロジェクトなどと同じで、目標を決めるためには、それまでをふり返り【問題点・改善が必要な点】などを考える必要があります。そして、【今年は、どんな年になるのか・したいのか】を考えます。
中学3年生の担任が非常に多かったので、否が応でも、進路のこと、人生の分岐点、新しい道を見通す必要があるのです。【中学を卒業したら、どういう生活を送っていくのか、どんな準備が必要か】などをイメージします。
これにより、新しく始まる高校生活や社会人生活への覚悟を決めたり、自分を変えよう!と決断したり、中学の残りの日々を大切に送ったりすることができるようになります。
子どもの年齢によって、目標のレベルや考えられることは異なりますが、【振り返り】と【未来へのイメージ】をすることは、とても大切だと思います。
目標の見つけ方


でも、目標を立てろ!って急に言われても、どうすればいいの?
先日、小学生に、【新年の目標は?】と聞いたら、上のような質問をされました。
学校でも、新年の最初に、目標を書かせる場合もありますが、実は、【目標を立てる】ことは簡単ではないのです。
私が、子ども達と行う目標設定は以下のような感じです。
- カテゴリーを幾つか提示する【学習・生活・部活・人間関係・課外活動など】
- 詳しく考えさせる【誰が・何を・どんな風に】
- 現実的かどうかを考えさせる
- 目標達成のための手立てを考えて、実行のサポートをする
目標の立て方が分からない小学生と、しばらく話してみました。【一番楽しみなことや頑張りたいこと・不安なこと】などです。

今年一番楽しみなことは何?勉強とか、中学校に行くこととか。

う~ん、中学校の部活は楽しみだけど、先生とか勉強とか心配。

中学校で、一番頑張りたい教科は何?英語?数学?

英語は、みんなよりできないけど、英検に合格したい。

おっ!すごいじゃん!!
このような感じで、しばし話をして、3つの目標を決めました。
- 英検5級に合格する
- 運動部に入って、最後まで頑張る
- 毎日頑張って学校へ行く
小学校に通えなかった時期がしばらくあり、学校の勉強が遅れているこの子は、最近ようやく英語を始めました。学校で学べなかった部分が多いので、なかなか追いつくのも大変です。英検5級というのは、この子にとっては、少し頑張りが必要です。その為、目標とするのは最適だと思います。
中学校へ進学して、部活動を楽しみにしている子どももいます。この子は、運動は比較的得意なので、しっかり見学して、運動部に入り、大会などには出れなくても3年間、最後までやり通したい!という気持ちがあります。大きな挑戦だと思いますが、【挑戦しよう!】と思えるようになったことが非常に素晴らしい部分です。
そして、不登校を経験している子どもからすると、中学校は【厳しい校則、先輩後輩、人間関係の変化、学習の難しさや高校を見据えた学習、教科ごとに変わる教師】など非常にハードルが高くなります。
不安で、気持ちが萎えてしまうことも多い中、これも【挑戦しよう!】という気持ちを持っている部分を評価して、最大限にサポートして、達成する喜びを感じて欲しい所です。
なかなか自分でスムーズに目標を決められない場合は、大人の適切なサポートが必要になります。逆に、しっかりと目標を決めて、そこに向かって進めれば、それは、どの子どもにとっても非常に大きな財産になります。
最後に、この目標を達成するために、どんな努力・頑張りが必要か話し合ってみました。
- 英語は、毎日20分勉強する
- 今から、筋トレや体力づくりをする
- 規則正しい生活をする
主に、このようなことを、継続して頑張ってみることになりました。もちろん、他にも家族やカウンセラー、学校の教師など様々な人のサポートが必要にはなりますが、まずは、新たなスタートを切ることができました。
目標を立てたことで、だらだら勉強していた姿勢にも、少しだけ変化が見えました。
目標を立てることがゴールではない

目標を立てると、それで満足してしまい、ただの【お飾り】になってしまう場合が、多くあります。
【目標を立てて終わり!】ではなく、むしろ、今から目標に向かって一歩一歩進んでいくのです。
時々、目標を思い出して、立ち止まる
日々に忙しく、夢中になると、ついつい1月に立てた目標なんて忘れがちになります。
そこで、常に目につく場所に目標を書いておくことをおススメしています。
私は仕事場の机、自宅のリビングに、1年間目標を書いたものを貼っています。食事の時に【○kg痩せる!】などと目に入るので、その度に【あっ!】と思い出して、目標へ向かって正しい方向に進んでいるか考えることになります。
目標は、1か月ごとなど、定期的に、思い出して考えることが必要です。

本当に目標通り進んでいるかな?
私の今年の目標の1つに【月に2冊以上本を読む】がありますが、今の所、まだスタートできていません。1月も3分の1が終わるので、今日から読み始める必要がありますね。
こんな風に、時折目標を見直して、必要があれば、【自分の行動を見直す】【目標を修正する】を行います。
これを、続けることで、より目標が達成しやすくなります。とは言え、子どもが、これを自主的にやることは、なかなか難しいですね。学校や学習塾、部活動やスポーツクラブによっては、定期的に子ども達に考える機会を設けているところもあります。
もし、そのような機会がない場合には、偉大なサポーターである保護者の出番ですね。
保護者ができること
- 英語の試験で90点を取る
- 部活のスタメンに選ばれる
- ○○高校(大学)に合格する
- 友達と仲良くする
子どもは、それぞれの目標を立てますが、保護者にできることはあるのでしょうか。
子どもに勉強する意欲がなくても、成績が上がらなくても、試合の選手に選ばれなくても、それらは親が代われるものではありません。
保護者ができることは、
- 見守る
- 寄り添う
- 共感する
- 陰でサポートする
いわば、部活のマネージャー、選手の並走者のような役割です。
子どもの目標を知って、【共に進む】ことです。
【共に進む】ということは、『勉強しないと90点取れないよ‼』『そんなんじゃ○○高校に合格できないよ!』というような声かけをすることではなく、【目標までの道のりの大変さ、苦しさ】も共有することです。
なかなか思うように進めない時は、休む場所やタイミングをアドバイスしたり、うまくいかない原因や理由を一緒に考える、話を聞くなどをしたりして、目標達成へ向けたサポートをします。
一人でも多くの子どもが、自分の目標を達成して、【自己肯定感が高まる、自信が持てる】ように、しっかりサポートしていきたいと考えています。子どもをサポートする大人が増えれば、それだけ、目標も達成しやすくなります。
お子さんが、目標を立てたら、全力でサポートして下さい。サポート方法が分からない時は、コロウッドのサイトを参考にしたり、無料相談会などをご利用ください。
まとめ

新年の目標を立てると、以下のようなことができますね。
- 去年の自分を振り返ることができる
- 今年1年を見通すことができる
- 自分の方向性を認識できる
目標を立てるのが難しいという場合には、以下のような方法で1つずつ考えてみるのがおススメです。
- カテゴリーを幾つか提示する【学習・生活・部活・人間関係・課外活動など】
- 詳しく考えさせる【誰が・何を・どんな風に】
- 現実的かどうかを考えさせる
- 目標達成のための手立てを考えて、実行のサポートをする
そして、目標を立てたら、そこで終わらずに、時折立ち止まって、目標の方向に進んでいるかを確認すると、目標を達成しやすくなるはずです。
もちろん、子どもだけでは難しいので、周囲の大人たちのサポートは欠かせません。
まだ、目標を立てていない場合には、お子さんと一緒に考えてみてはいかがですか。1年を、より有意義に過ごせると思います。