こんにちは。
早いもので7月が始まりました。

さて、最近もあった【勉強が嫌いな子ども】との関わりから、今日は、【学びとは何か】について考えていきたいと思います。

勉強とか学ぶことを好きではない子どもは結構いますね。

先日も、「算数のドリルを~」なんて話になった途端にあからさまに機嫌が悪くなった子どもの話を聞きました。
【勉強アレルギー】なんて言葉があるくらいなので、まあ実際に【勉強】と聞くと気分が悪くなる子もいることは間違いないですね。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

この記事では:

✅ なぜ【勉強嫌い】が起きるのか
✅【学校の勉強】以外の学びとは
✅【学び】を楽しむ為に必要なもの

について説明します。 

勉強に対してネガティブな経験を多くしている子ども達

私の出逢った子ども達で、【勉強が嫌い】【勉強アレルギー】の子ども達に理由を聞いてみると、以下のような理由が出ました。

勉強が嫌いな理由

・漢字の練習ばかりでつまらない

単純作業で嫌になる

・同じような問題を何回も解くのが面倒

単に飽きる

・分からないと進めないし終わらない(ドリルなど)

いつまでも好きなことができない

・お母さんや先生に「やれ」と言われるとやる気がなくなる

自分のペースが乱される

・やる意味が分からない

やっても自分にとっての得がない

このような子ども達の多くが、勉強に対する良い印象、経験を持っていません。

不登校傾向などで、登校しても別室で永遠とドリル学習をするだけだったり、みんなの学習の輪には入れず、疎外感を感じてしまったり、やり方が分からず、いつまでも自分の好きなことができなかったり。

普段、ご家庭では、「宿題はないの?」「宿題終わるまでゲームはダメ!」「早く宿題やりなさい!」というような、子どもとのバトルを経験されているかもしれません。

勿論、子どもはまだまだ幼く稚拙でもあるので、好きなようにさせておけばゲームをするだけで、動画を見るだけで、寝る時間になってしまうかもしれません。

しかし、子どもの中には【自分のタイミング】というのを実際に持っている子どももいます。人は誰でもそうであるように「やれ!」と言われるとやりたくなくなり、何も言われないと意外と自分で時が来ればやるのかもしれません。

このような子ども達の共通点

【学ぶ意義】を見いだせない

そもそも子どもなのだから分からなくて当たり前!それを分からせるために勉強させるのだ!という考えもあると思います。

受験を経験している子どもは、少し異なることもありますが、通常、【勉強が好き】という子どもは、何かしらの成功経験を多く体験しています。

勉強が好きな理由

・漢字を一生懸命練習した

 ➡テストで100点を取り誉められた

・音読を一生懸命やった

 ➡授業中、上手に発表でき賞賛された

・掛け算九九を何度も練習した

 ➡クラスで最初にテストに合格できた

・夏休みの自由研究を頑張った

 ➡表彰された・学校に掲示された

このような経験をしている子どもには、以下のような共通点があります

このような子ども達の共通点

【頑張る】=【良いことがある】

【良い気分になるようなことが起きる】を無意識に知っている

だから、また次のステップへ向けて進み、努力することもできるのです。

最初は、上手に書けた字を大好きなお母さんに褒められたことや、自分一人で問題の答えが分かり嬉しいことがきっかけかもしれませんが、こういうことを重ねて行くと、【新しいことを知る喜び】を知るようになります。

そう考えれば、【一生懸命頑張っても、親や教師に声をかけてもらえない】、【称賛を浴びることもない】子どもが、徐々に【なぜ楽しくないのに、勉強しなきゃいけないの?何の意味があるの?】と考えて、好きなゲームや漫画、動画に意識が大幅に傾いてしまうのは、驚くことではないのです。

子どもが本当の学びに触れる時

Oさんは小学校低学年で、学校や勉強に良い印象を持っていませんでした。

Oさんと【学校を作ろう!】というアクティビティをした時の話です。

学校を作ろう!の内容

①自分で好きなように学校を作る
(複数回実施)
②学校の名前や教室の呼び名、学校のある場所などを決める
③問題を解決する:AさんとBさんが昼休みにけんかをしました。等。
④その課題の解決法をロールプレイで考え、実践する

課題の設定の仕方

子どもの年齢や、状態、身につけて欲しいスキル(人とのかかわり方や、感情のコントロール等)を考慮の上、設定する。

Oさんの取組み
  • 3つのクラスの名前を考えるのに悩む:最初の2クラスは花の名前を付ける
  • 最初の2クラスにつけた花の名前の色が同じ色であることに気付く
  • 【だったら、3クラス目の名前も同じ色の花の中から選ぼう!】と考える
  • 花の名前をたくさん知らないので図鑑を調べる
  • しばらく、図鑑と格闘して無事に3クラス目の名前が決まる
  • 家の近所で3つの花を探して、写真を撮る
  • 母親の協力を得て、オリジナルの花図鑑を作成する

Oさんの取組みから考える

Oさんは、字を読むことが得意ではありません。普段、辞書を引くことも、分からないことに出くわした時に自分から進んで調べることもあまりせず、どちらかというと【これは難しいから無理】【漢字の練習は面倒】という感じです。

更に、最後の2つの青字の取組みは、課題ではなく、Oさんが自ら考えて行動したことです。課題だけで終わらず、学びを続け、花図鑑を作成する時は、どうすればきれいにまとめることができるかを、自分なりに考えて、人に見せることも意識して、分からない漢字を調べながら一生懸命まとめていました。

Oさんの中では、学校の様な勉強をしているという認識ではなかったのでしょう。そして、自分の学校を運営する為に、クラスの呼び名が必要で、更に自分で自由に決める権限があったことも、普段と異なる意欲につながったのかもしれません。

アクティビティが終了した後で、なぜ図鑑や辞書を自分から調べたのか聞いてみました。

図鑑や辞書を自ら調べた理由

①自分の学校だから、きちんとした名前をつけたかった
②漢字はあまり分からないので、人に見せる時に間違えていると恥ずかしいから

普段の漢字の練習や、調べ学習では、【面倒】だと感じて見向きもしなかったものに、多少ゲームの様な珍しさや、【楽しそう】という感覚も加わって知らないうちにOさんは学んでいました。

身近にある学びを大切に育てる

学びは、子どもの日常にあふれています。

【学びや勉強】の一般的なイメージ
  • きちんと座って、紙と鉛筆を使った勉強
  • 学校で学ぶ教科の勉強
  • 何かの研究など

実は、子どもの日常の1つ1つが学びと言っても過言ではありません。

身の周りの【学びの種】
  • ビンゴ、すごろく、しりとり、ロールプレイなどの活動
  • 散歩や屋外での活動
  • ゲームや動画
  • お絵描き
  • ブロック遊び

このように、実は、子どもの周りには無数の学びがあります。

このような【学びの種】を【学び】にできれば、子どもは未知のことを知る喜びや、学校などでの勉強と生活の繋がりを実感することができ、学びへの姿勢が変わります。

このような体験を、小学校の低学年までに多く重ねた子どもは、非常に幸運だと言えます。小学校で、日々新しいことを学ぶことにワクワクを感じることができるからです。

そのため、子どもが小さい時は、できるだけ五感をフルに使う様な経験をたくさんする機会をつくることが望ましいのです。

こんな経験はありませんか?
  • うちの子どもにはやる気スイッチはないのかもしれないと感じる
  • 子どものやる気スイッチがどこにあるのか分からない

これは、時々受ける相談です。
子どもによって、興味や関心は異なります。

  • 算数は全くできないのに、虫のことは何でも知っている
  • 読み書きが苦手でも、動物の生態や農業について知っている
  • 英語に興味はないけど、色々なスポーツをやっていて、スポーツに関する英語は誰よりも知っている
  • 社会には興味がないけど、絵を描かせると大人顔負けの

何か1つでも、身の周りにある学びの種を、学びにつなげることができたら、そこから子どもは学ぶ意味を知り、学び方を学び、それを他のことにも応用するようになります。

自分の好きなことや、関心のあることは、積極的に考え、工夫し、新しいことを創造することすら難しくないのです。そんな子ども達をたくさん見ています。

そのきっかけは、意外と身近にあります。
子どもが学校から帰ってきて、ビッグニュースを自分だけが知っているようなトーンで「ねえ、エイプリールフールのエイプリールって4月って意味なんだよ~!」と大威張りで教えてくれることがあります。【えっそんなこと?】と笑ったりせずに、疲れていても真摯に耳を傾けて聞くことが大切です。

子どもは、【親が知らないことを覚えてきて、もっと親に教えてあげよう!】と思います。これが、学ぶ意欲になります。

そして、親も、学校で子どもが学んでいることを知り、子どもの成長を感じることができます。さらに、その話題を少し広げることができたら最高の学びですね。

もし、学校の国語や算数、理科といった教科の学習が子どもに合っていないのなら、別な方法を考えてみましょう。【勉強アレルギー】が進行する前に、学びの種を学びへ変えられると良いのではないでしょうか。

まとめ

勉強が好きな子どもと嫌いな子どもには、以下のような正反対の特徴があります。

勉強好きな子勉強嫌いな子
勉強でほめられた経験がある
高得点・良い結果
①勉強で注意された経験がある
大人からの注意
成功体験が多い
努力が報われる経験をしている
②失敗経験が多い
上手にできない・理解できない
周囲に認められた経験がある
表彰や特別な掲示などをされた
③意義や意味を実感できない
頑張る意味が分からない

【一生懸命頑張っても、親や教師に声をかけてもらえない】、【称賛を浴びることもない】子どもが、徐々に【なぜ楽しくないのに、勉強しなきゃいけないの?何の意味があるの?】と考えるようになるのは、意外なことではありません。

ところが、身近な活動の中で【勉強】とは気が付かずに、子どもは何か動機さえあれば、普段とうって変わって、自ら調べ物をしたり、更に学びを進めることがあります。

そんな身の周りにある【学びの種】を、何か1つでも【学び】につなげることができたら、そこから子どもは学ぶ意味を知り、学び方を学び、それを他のことにも応用するようになります。

「勉強しなさい!」というだけでなく、そんな子どもの【学びの種】を見つけて、【学びに】つなげるサポートをすることが、私たち大人の役割のように思います。

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