こんにちは。

2019年も既に下半期に突入しましたね。
九州地方の豪雨災害に被災された方が一日も早く元通りの生活に戻られることを祈るばかりです。

さて、今日は『子どもの言動』から考える親の在り方です。

子どもの言動は親をうつす鏡

よく、子どもは親をうつす鏡と言われます。
教育に携わっていると、本当にこれを実感することが多々あります。

私は、教育事業の大半(公立学校での教員時代も含め)を思春期の子どもたちと過ごしています。
家庭では、【勉強ができて】【手がかからなくて】【親の言うことをよく聞く】子どもが学校でいじめの加害者になることが多くあります。
いじめまでは至らなくても、急に乱暴になったり、言葉遣いが悪くなったり、飲酒や喫煙をしたり・・・

何でこんなことが起きるのでしょう??

私が感じたのは、基本的に子どもは【親のことが大好き】です。
勿論、小さなときは、親しか自分を守ってくれないので、当然と言えば当然かもしれませんが。
親が【忙しくて自分を構えない】【虐待する】場合でも、子どもはやはり親のことが【大好き】です。

そんな【大好き】な親が、
毎晩ケンカをしていたら
両親が急に離婚することになったら
親が病気になったら・・・

子どもにとって【一番安心】できる家という場所から、【安心】が消えて、毎日どんどん不安になります。

大人は、お酒や友達とのランチ、大人買い等である程度ストレスを発散する術を持っています。
でも・・・
お金も十分に持っていない子どもには、そんなことすらできないわけです。

本当に信用できる友達や先生、塾の先生など身近な人がいる子どもはラッキーです。
たいていの子どもは・・・
仲の良い友達にすら、【大好きな】親の不仲なんて相談できないことが多いです。

私が接してきた子どもたちで、今も強く残っているのが、
① 両親の離婚でいじめの加害者になってしまった子ども
② 両親の不仲で自殺未遂をしてしまった子ども
③ 尊敬する親の恋人の存在に悩み、涙ながらに相談してきた子ども

です。

どの子どもも、どちらかといえば、【クラスのリーダー】的な子ども達で、勉強もよくできていました。
しかし、ある時を境に彼らの行動は一変しました。

子どもの行動の異変が、その時の家庭の状況や、親の状態を様々な形で映し出します。

親が原因で子どもが問題行動をする時

ここでは、実際の例をもとに、そのような問題行動について説明します。

とはいえ、子どももバカではないので、教師の前であからさまに悪いことはしません。
しかし、周囲の子どもから【○○が急に切れやすくなった】【○○がみんなに暴言をはいている】という訴えが多くなったり、いじめを受けた子どもから【トイレで殴られる】【服を破かれた】などの訴えが出るのです。

単純に【教師の態度がむかついた】などの理由と異なり、こういう場合は、子どもも理由をなかなか言いません。
口に出してしまったら、【幸せが全部消えてしまう!】という思いを小さな胸に一生懸命抱えています。

そんな時に、頭ごなしに叱っても、子どもは心を開きません。
【自分の気持ちなんて誰も分かってくれない!!】と意固地になるのです。

何が原因なのか、手探りで、子どもの心に【触れる】言葉を探しながら、話を聞きます。
当然、長丁場になることを覚悟します。
大人が焦っては絶対にダメなんです!!

1時間くらい話してようやく
【○○が自分の前で、父親と楽しく遊んだ話をしたからむかついた】
【両親が不仲になり、母親が家を出てしまった】
【父親に好きな人がいる】

と話してくれるのです。

こんな時、しばらく抱きしめて【大丈夫だよ!】と伝えてあげたくなります。
勿論、子どもにむやみに触れることはできないので、適切な形で寄り添います。


大人の自分でも、状況を想像し、そんな中で小さな子どもが胸を痛めて、一生懸命生きていることを考えると胸がいっぱいになります。

こういう、子どもたちに対して大人ができることは何でしょうか?
そして、親が気が付くべきことやできることは?

子どもの異変に気づいたら

それまでと異なる様子が見られた時、親や教師ができることは何なのでしょうか?

それは、【正しい愛情表現】です。

【正しい】ってどういうこと?と思いますよね。

それは【子どもが求めている愛情】です。

子どもは、お父さんやお母さんが不仲だから、【自分だって好き勝手やって何が悪い?】とは最初は思っていません。
【今までと変わりなく間違えたことをしたら道を正し】
【今までと変わりなく自分を愛して欲しい】

のです。

できれば、楽しかった【以前】に戻りたい!と願ってはいますが、中学生くらいになると、【それでもどうしようもない事情があるんだ】と何となく理解できるようになります。

問題は、そういう親の事情によって、
【もう自分は必要ないのでは?】
【親はもう自分を愛してないから、離婚するんじゃ?】
と子どもが思ってしまうことなんです。

そこで私がやることは、以下の通りです。

① 子どもが置かれている状況について理解し、共感を示す。
必要なら、『話も聞く』し『できるだけ力になる』ことを本人に伝える。

② その上で、子どもの問題行動を一緒に考えて、正す、指導する。

行動のどこが問題だったか、どのように改善すべきかを共に考える。

③ 親に連絡して、状況を伝える。子どもに『愛してる』ことを伝えるようお願いする。
子どもが不安になっていること、家庭の影響を受けていることを理解してもらう。

小さな胸に抱えていた悩みを吐き出し、【どれだけ辛かったか】を理解されることで、子どもは閉ざしていた心を開きます。
胸の痛みが少し理解されたことで、【自分の問題行動】について反省し、たいていの場合には後悔し、謝罪したいと言います。

【親の事情】については、【大人】としての自分の目線から説明し
子どもには何も罪がないこと
親も同じように思っていて、家族の関係が変わっても子どもを変わらず愛していること
を伝えます。

親御さんは疲弊されていて、すぐには【話にならない】場合もあります。
手紙を書いたり、電話をしたり、足を運んだり、また親御さんの心の傷を理解したりして、できるだけ早く信頼関係を構築します。
親御さんは、感情的になっていることもあり、子どもが【自分のせい】で問題を起こしていることに、ひどくショックを受けられます。

それでも、
【子どもへの愛情は変わらない】
【子どもには申し訳ないと思う】
と話されます。

親の離婚や、家族の離散は残念ながら変わりません。
どうしようもできないこともたくさんあります。

それでも子どもは、
【自分はお母さんを支える】
【お父さんを手伝う】

という風に、自分の悲しみを抑えて、親のサポートを始めます。

子どもの力って本当にすごいです!!

大切なのは、子どもに隠し立てせず
・本気で向き合うこと
・お互いの気持ちを正直に伝えあうこと
・子どもの気持ちを認めること
・子どもに変わらぬ愛情を伝えること

だと思います。

もし、お子さんの様子が最近おかしいと感じているなら、一度向き合ってみて下さい。

まとめ

家庭での問題を全て避けることはできません。
時として、それらの問題は、大人が思う以上に子どもに影響を与える場合があります。
子どもは、家庭の問題を、小さな胸の中で一生懸命消化しようとしています。

それでも、どうしようもなくなり、それが他人への暴言や暴力、規則を逸脱した行動という形で出てくることがあります。
事情が分からないと、周囲は戸惑い、時として誤った対応をしてしまうこともあります。

しかし、1つの可能性として、子ども自身でどうしようもできない大きな問題が背景にあることを、頭の隅に置いておけば、状況は変えることができなくても、小さな胸を痛めている子どもの心は救えるかもしれません。

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